こんにちは。お菓子研究家のmarimoです^^


marimo cafeのアトリエ7周年を記念して、
本日より、ブログ上で特別記事を公開します✨



題して
「アシスタント物語」



私のアシスタント4名が、今それぞれに
お菓子作りを仕事にして活躍しています!



彼女たちの姿を、もっとたくさんの方に知って欲しく、
インタビューをして記事にしました✨ 



インタビュアーは、
オレンジページの企画で私のインタビューをしてくれた佐々木さんにお願いしました^^


これから「お菓子作りを仕事にしたい」という方へ、ヒントになれば私たちも嬉しいです!




まず一人目は、永田絹佳さん。

marimo cafeでのアシスタントを経て、現在は自宅でお菓子教室を開いています。
どのようなキャリアを進み、どのようなお仕事をしているのか、お話をお聞きしましょう!



Sunday Morning



自宅で少人数制のお菓子教室を主宰している、お菓子研究家の永田絹佳さん。

お菓子研究家を目指した理由や、会社員時代のこと、marimo cafeでのアシスタント・講師の経験から得たこと、そして現在のお仕事に至るまで、お話を伺いました。




【Episode1】お菓子研究家を目指した理由



〈自宅でできる仕事がしたい〉という思いがきっかけ



――お菓子研究家になろうと思ったきっかけは何ですか?


もともとお菓子限定ではなく、自宅で料理教室ができたらいいなって、高校生の頃くらいからずっと思っていました。というのも、うちは両親が共働きの自営業だったので、あまり家にいなくて、おばあちゃんやおじいちゃんと過ごすことが多かったのです。だから、なんとなく家庭的なイメージに憧れがあって。

週末も両親が家にいなかったので、子どもが家に帰ってきたときに親がいるという環境や、専業主婦のお母さんにも憧れがありましたね。それで、家でできる仕事がいいな、と小さいときからなんとなく思っていたんです。



自宅で料理教室をすれば、ずっと家にいられる……。そこで、料理教室をするんだったら、栄養的にちゃんと根拠のある、食べて健康になれるような料理が作れたらいいなと思って、管理栄養士の資格が取れる4年制大学への進学を決意。

卒業後は、管理栄養士の資格を活かして、いつか料理教室ができたらいいなと思っていたんですけど、まずは企業の料理教室で働いて、全体的なことを学ばせてもらおうと思って、大手の料理教室に教室講師として就職しました。


 


▶︎永田さん主催の自宅教室の一コマ




自分が得意なのは料理じゃなくて、お菓子作りだった


――「料理教室を開きたい」から「お菓子教室」に変わったのには、何か理由が?


子どもの頃からお菓子を作るのが好きだったので、お菓子を作るほうが向いていたんでしょうね。
会社員時代も、先輩から「お菓子作るのがうまいね!」って褒められていたんですよ。
お菓子に絞ったほうがいいんだろうなって思い始めたのが、入社2、3年目からだったかな。
そこからはmarimoさんのお菓子教室に通い始めたり、仕事と平行して勉強をスタートしました。



――marimo cafeを知ったきっかけは?


じつは大学時代の友達が偶然、marimoさんがテレビに出演されていたのを見たみたいで。
それで言われたんです。「marimoさんって人がいてお菓子教室やってて、かわいくてね。
あなたはこういうことしたいんじゃない?Instagramでmarimoって調べてみて」って(笑)。


その頃あまりInstagramとか見ていなかったんですけど、調べてみたらすごくかわいい写真がいっぱいでてきて。それでフォローして、marimoさんを見ていたんです。
そしたら、私の好きなお菓子研究家の先生とmarimoさんがInstagramでつながっているのを知って、勝手に親近感を持っちゃって。いつか教室をやるならお菓子教室かなというタイミングで、marimoさんの教室に通い始めました。




【Episode2】会社員を辞めてmarimo cafeで働くまで



新卒で入社した料理教室を28歳で退職


――その後、会社員を辞められますが、辞めるきっかけは何かありましたか?


料理教室には5年とちょっと勤めさせていただいて、お菓子作りについて会社で学べることはなんとなく学べたかなと感じるようになったことと、ほかでも勉強してみたいという気持ちが大きくなったからです。将来的に自分でお菓子教室を始めようと思っていたので、会社をいつか辞めるということは決めていました。
 


――では、思い描いていた計画通りにお菓子教室への夢を突き進まれたんですね。


自分のなかでは結婚して出産して、会社員として働くのが難しくなってきたら、自宅でお菓子教室を……という計画だったんです。35歳くらいまでに独立できたら、くらいの長期の計画でした。

でも、その前にmarimoさんから「アシスタントと教室の講師をやってみない?」ってお声がけいただいて。ちょうど、会社以外でもっと勉強して経験を積みたいと思っていたのと、そろそろ結婚かなという時期だったので、自分が考えていた計画よりも早くはあったんですけど、いい機会だなと思って会社を辞めました。

自分がいちばんmarimoさんから影響を受けて、いろいろ頑張りたいと思っていた時期だったので、会社を辞めることにはあまり悩まなかったですね。




▶︎marimo cafeで講師を担当していた時の永田さん



会社員時代から副業としてスタートしたmarimo cafeでのアシスタントと講師の仕事


――marimo cafeでの仕事は、会社員を辞められてから始めたんですか?


じつは、会社員のころから会社の仕事がお休みの日に、計量などのアシスタントのお仕事をしていました。お菓子教室があるときは月2、3回で、教室がないときは月1回程度。

会社を辞めてからは、marimoさんのアシスタントと講師のお仕事一本に。
トータルで2年程度働かせていただきました。



――アシスタントと講師の仕事は違うと思いますが、それぞれどんなお仕事をされていたんですか?


アシスタントの仕事は洗い物をするとか、焼けたお菓子を出すとか、使う器具を出すとか。marimoさんが講師をしやすいように周りを整えたり、お茶の準備をしたり。あとは、教室後の片づけ、教室前の計量ですね。教室関連以外のお仕事だと、marimoさんの撮影のお手伝いもありました。



講師のお仕事は、基本的に計量などの事前準備は自分で行いつつ、当日生徒さんを迎えて、お伝えするべきことをお伝えして、お話をしながらお菓子を作っていくという流れになります。
私が講師をするときは、ほかの方にアシスタントさんに入っていただくので、アシスタントさんと当日の打合せを事前にしたり。今まで私がアシスタントとしてやってきたことや、marimoさんから言われてきたことを、逆にアシスタントさんに伝える感じでしたね。


教室では、marimoさんの過去の人気のレシピを取り上げて、marimoさんが教えてきた通りに私が生徒さんに教えるという内容です。なので、marimoさんの教室で講師をしているときは、レシピ考案などのいちばん大変な部分は担当していませんでした。

 


▶︎marimo cafeで講師を担当していた時の永田さん



アシスタントと講師の仕事をして見えてきたこと


――アシスタント、講師、両方の立場をやられたから分かることはありますか?


会社員時代から、講座によってアシスタントもすれば講師もするという働き方でした。タイミングに合わせて、必要なものをそっと出しておくなどは、自分が講師をしていたからできることなのかな、と思います。



――会社員時代の教室とmarimo cafeでの教室、違いはありますか?


会社員時代の教室の生徒さんは12人から16人でした。自分が作業している手元の様子はモニター越しで生徒さんに見てもらうので、どうすれば見やすいかなとモニターの映りに注意したり。人数が多い分、自分と生徒さんとの間に距離があるので、声を張る必要もありました。

アシスタントを担当する場合、生徒さん全員をケアするために各テーブルを見て回るので、やはり生徒さんの人数が多いほうが動き回って疲れますね。少人数で生徒さんに実際手元を見て作っていただくのとは、全然違うんですよね。



marimo cafeの教室は生徒さんの定員は6人までなので、会社員時代より圧倒的に体も気持ちも楽でした。また慣れてきたら「~ですよね」とかフランクな感じで話しても違和感がないので、緊張度も違いましたね。
会社員時代は、やはり改まった言葉使いをしなければならなかったので、そこばかりに意識がいって……毎回めちゃくちゃ緊張していましたから。




marimo cafeでアシスタントをしてみて気づいたこと


――実際にmarimo cafeでアシスタントをされてみて、どうでしたか?


アシスタントとしての業務的な仕事は、会社員のときとほとんど同じかな。
ただ、marimoさんとのお仕事で気づいたことは、教室を行ううえでの考え方や表現の仕方の重要性ですね。

どういう考えで物事を決めているのか、生徒さんにどう感じてほしいと思って教室の内容を決めているのかなど、企業が行う料理教室とは違うなと感じることがたくさんありました。

実務というよりもマインド的なもののほうがmarimoさんから影響をうけたというか、学びが多かったと思います。




【Episode3】独立するときに背中を押してくれたのがmarimoさん


正直苦手で避けていた写真撮影


――具体的にこれはためになったな、というエピソードはありますか?


たとえば、写真の撮影に関して。自分ではなんとなく撮れたかなと思っていたものでも、marimoさんに「ここは写真が傾いているのわかる?」とか指摘いただいたり。
 

じつは、以前からあまり写真を撮るのが得意ではなくて。完全にmarimoさんの写真をみて上達しました。上達したのかな、いやしてない、ごめんなさい(笑)。
お菓子を作るのは好きだけど、写真撮るのは苦手だし、正直そういうことはやりたくないなって思っていたので、それまではなんとなく、でこなしていました。



marimoさんの教室では、出来たお菓子をみんなで最後に撮影するんです。
写真教室ではないんですけど、ミニ講座的に「自然光で撮るよ」「逆光で撮るよ」などmarimoさんが教えてくれて、marimoさんがスタイリングしたものを、みんなで順番に撮影していくという流れ。
だから、marimoさんのを見て真似していました。
スタイリング小物に何を使っていいのかもわからないし、メカ音痴なのでカメラをどう使っていいかもわからない。逆光という言葉もmarimoさんの教室で初めて知ったくらいです。



ほかにも、「個人でやっている先生のところにいろいろ行ってみて、気づいたこととかかき出してみるといいよ」とかアドバイスをたくさんいただきましたね。
そのときの自分に足りないものをmarimoさんに教えていただいて。
また、marimoさんはこう考えているから、いまこういうふうになっているんだな、と自分なりに考えることができるようになりました。




▶︎永田さんが撮影したお写真。とっても素敵!



活躍している人のそばで働くことでの影響


――ほかにもmarimoさんから受けた影響はありますか?


会社員のころは、自分がお菓子教室をいつかやりたいなんて話、できなかったんですよね。みんなで頑張ろうっていう雰囲気だったので、言いにくかったというのもありますが。
でも、実際に独立して活躍されているmarimoさんの近くにいると、それが自然に言えて。それについて、marimoさんに「できるよ」と言ってもらえたことが大きかったです。そこで「あ、私もできるのか!」という謎の気づきを得たというか(笑)。その言葉にすごく背中を押してもらえましたね。

仕事というよりは気持ち的なところで背中を押してもらえたことが、後々の自信にもなるしよかったのかなと思っています。



また、marimoさんの教室では、生地の温度を測る、庫内の温度がキープできているか確認するなど、いつでも同じように作れるようにというのを重視されていたと思うんですよね。

それが私の身に付いた部分でもあって。自宅で教室やるときに、試作をやる時期と教室をやる時期はやはり室温が違うので、試作のときの温度を測っておいて、教室間近にもう一度測ってみて、同じようにできるかとか、そういうところをすごく気をつけるようになって、とても活かされている部分だと思います。




【Episode4】現在の仕事とこれからの目標


2022年の春に念願だったお菓子教室をスタート


――現在のお仕事について教えていただけますか?


今は、自宅でお菓子教室をやったり、富澤商店でレシピを紹介したり、クックパッドでレシピを紹介したりしています。
 


――自宅でお菓子教室を開く際に、ご自身で苦心した点やこだわった点、よかった点はありますか?


どういう教室にしたいかを考えて物件が探せたのはすごくよかったなと思っています。私の最初の教室のイメージは、日当たりがよくてリビングが広く使えるということでした。また、作業台と試食のテーブルを分けたいというのが一番の希望だったので、それができる間取りの家だということ。
あとは、駅がとにかく近くて家までの道がわかりやすいということ。そして、事務所利用可の物件だということです。



▶︎永田さんの自宅教室の様子



――事務所利用可の賃貸物件は多いんですか?


少ないと思います。事務所利用可で条件付けして、賃貸の検索サイトで探せば出てくるんでしょうけど……。私の場合、たまたまいいなと思った家が事務所利用可で。前に住んでいた方も事務所として利用されていたみたいです。



――自宅でお菓子教室を開くとなると、電気のアンペアが気になりますが……。


そこは絶対に考えたほうがいいですね。照明をつけて、オーブン2台を動かして、ハンドミキサーも使うパターンが多いので、オーブン2台とハンドミキサーを4台を一緒に動かして電気が落ちないか試しました(笑)。
わが家は必要なアンペア数に足りてなかったので、家庭用でこれ以上あげられないくらいまで上げて、それでも全部をリビングでやると落ちゃうから、キッチンからコードを引っ張ってきて電気を分散させたりしています。



▶︎永田さんの自宅教室の様子



――今後の目標や挑戦してみたいことについて教えてください。


生徒さんを増やしつつ、教室を成長させていくのが目標ですね。細くでも太くでも続けていきたい。
これからもSNSなどで発信を続けながら、頑張っていきたいです。
あと、野望的なもので言えば、教室の人気レシピとかをレシピ本にまとめられたら最高ですね。



――最後に、将来、永田さんと同じように自宅でお菓子教室を開きたい!という方にメッセージをお願いします。


私もそんなに仕事にできているのか……。ただ、やる気があればできると思っています。
教室をやる前に私が決めていたことは、どんなに生徒さんが少なくても毎月必ず教室をやるということ。
今年になって生徒さんが安定してきてくださるようになったけど、去年まではどうしよう、これじゃあ、収支がマイナスになっちゃうなと思うこともありました。
でも絶対に続けようと決めていたので、結果的に少しずつですが生徒さんが増えてくれて。


あとは、自宅で教室を開く場合、家族の協力が大事です。知らない人が自宅に上がるのを嫌がる人もいると思うので、そこは最初に話し合うことがとても重要だと思っています。





(永田さんプロフィール)

お菓子研究家・管理栄養士。女子栄養大学栄養学部卒業後、大手料理教室に教室講師として入社。料理・お菓子・パンのデモンストレーションやオリジナルレシピの開発などの教室を5年間経験。退職後、お菓子教室marimo cafeにてレッスン講師、アシスタントを担当。富澤商店HPにてレシピを連載中。2022年4月~自宅にてお菓子教室を開催。心とからだの栄養になるようなお菓子作りをモットーとして活動中。


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なが〜い記事を読んでいただき、ありがとうございました!
いかがでしたか?^^


会社員〜アシスタントを経て、独立したお話をお届けしました。

「どんなに生徒さんが少なくても毎月必ず教室をやると決めていた」って素晴らしいですよね✨



少しでも参考になるお話があったようでしたら嬉しいです♡




次回はお菓子販売をしているアシスタントが登場します!
どうぞお楽しみに♡

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